これまでの主流であった医療が、「薬を使う医療」です。
痛み止めのほか、抗生物質や抗がん剤などは西洋医学の薬で、漢方薬は東洋医学の薬です。
もちろん、「薬を使う医療」が良くないという意味では決してありません。
適した病態に対する薬剤は大いに有効です。
一例として、細菌に感受性のある抗生物質の使用は大変有効です。
しかし、薬では良くならない病態があることもまた事実です。
「薬を使わない医療」とは、例えば、認知行動療法です。
うつに対しては認知行動療法は抗うつ薬以上に有効であるという報告もあります。
また、慢性疼痛に対しても、認知行動療法は有効であることが報告されています。
(Morley S et al. Pain 1999, Flor H et al. Pain 1992)
さらに、バイオフィードバックも薬を使わない以上に該当します。
ここで非常に大切なことは、
「薬を使う医療」と「薬を使わない医療」のどちらが優れているか?
ということでは、全くありません。
「薬を使う医療」も「薬を使わない医療」も大いに有効です。
しかし、病態によっては、
・「薬を使う医療」の方が有効
・「薬を使わない医療」の方が有効
となることがある、ということです。
つまり、最も大切なことは、
患者さんの状況に応じて適材適所に「薬を使う医療」と「薬を使わない医療」を使い分ける
ということです。
エメラルド整形外科疼痛クリニックでは、患者さんの状況に応じて、「薬を使う医療」と「薬を使わない医療」を使い分けています。