八味地黄丸:はちみぢおうがん
<出典> 金匱要略
<時代> 漢時代
<生薬> 熟地黄 山薬 山茱萸 茯苓 沢瀉 牡丹皮 桂枝 附子
<証> 虚証~中間証 裏証 寒証 燥 腎陽虚
八味地黄丸は六味丸に桂枝・附子を追加した漢方薬です。
八味地黄丸は腎陽虚の第1選択の漢方薬です。
腎の陽気を補うことから腎気丸とも呼ばれます。
このほか、虚証、寒証にも有効です。
ちなみに六味丸は腎陰虚に効く漢方薬です。
腎陽虚になると、血などの流れが悪くなるため、「不通則痛」になり、痛みが生い、特に腰と膝に痛みがでます。
さらに、陽虚により寒が生まれるため、寒証となり、「寒は痛を主る」ために痛みがさらに生じることになります。
腎陽虚は、頻尿、夜間尿をきたすため、これらの改善にも使用されます。
八味地黄丸は腎陽虚を改善することができるため、レイノー症状、虚弱体質の改善、小児発育不良、インポテンツ、不妊などにも使用されます。
桂枝、附子は温める作用があります。
附子には、腎陽虚を改善する作用もあります。
熟地黄、山薬、山茱萸は、強壮作用があり、潤性といった乾燥した状態を改善する作用があります。
茯苓、沢瀉は水毒に効果があります。
熟地黄、山薬、山茱萸の乾燥を改善させる作用と、茯苓、沢瀉の乾燥させる作用は前者の方が強いため、漢方薬全体としては、乾燥を改善させる作用となり、局所的水毒を改善する作用も持つことになります。
牡丹皮は瘀血を改善します。
なお、熟地黄は胃腸に影響が出やすいため、胃が弱い人、下痢しやすい人には向いていません。

