心拍変動の解析法

自律神経の評価・治療が可能なバイオフィードバック技術である心拍変動の解析には、HRVパワースペクトル解析を行います。
現在では、パソコンなどで即座に解析することができます。
この結果をもとに、自律神経の乱れなどを評価します。

HRVパワースペクトル解析の指標

HRVパワースぺクトル解析の各指標について、ご紹介します。
なお、自律神経の乱れの評価等において最も重要な指標はLFです。

HF: 0.15 – 0.4 Hz

HFは、副交感神経や呼吸性洞性不整脈に関与します。
ゆっくりした呼吸で、呼吸性洞性不整脈が増加した場合に、HFが上昇します。

LF: 0.05 – 0.15 Hz

LFは、圧受容器反射を反映するため、交感神経と副交感神経の両方が関与します。
ゆっくり呼吸で 、LFが上昇します。
これは主に副交感神経の成分が増加するからです。

VLF: 0.005 – 0.05 Hz

VLFは、交感神経を反映します。

LF/HF比 

LF/HF比は、交感神経と副交感神経活動のバランスを反映します。
基準値は0.8 – 2.0以下で、2.0-5.0は注意、5.0以上は要注意となります。

TP(トータルパワー値):LF+HF

TPは、自律神経全体の機能を反映し、加齢に伴い減少します。

ccvTP

ccvTPは、TPを心拍数で補正したものです。
心拍数が高いとTPが高くなるため、補正を行います。