骨粗鬆症の5つの原因

1. 加齢

骨粗鬆症の原因の1つ目は、加齢です。
若い時には骨は丈夫ですが、壮年期から老年期になるについて、骨は脆くなっていくことが多いです。
これには、年齢を重ねるにつれ活動性が低下することも大きく影響します。
そのため、全員が年齢を重ねるにつれて骨が脆くなるというわけではなく、老年期になったとしても活動的に生活している方の場合、骨粗鬆症にならないことがあります。

2. ホルモンの低下や薬剤

骨粗鬆症の原因の2つ目は、ホルモンの低下や薬剤です。
特に女性の場合、閉経などにより女性ホルモンが減少してしまいます。
女性ホルモンは骨の代謝に大きな影響があるため、女性ホルモンが減少してしまうと、骨は脆くなってしまいます。

そのほか、ステロイドや免疫抑制剤、精神科の薬剤などが要因となることがあります。

3. 牛乳・乳製品や動物性タンパク質

牛乳・乳製品や動物性タンパク質最も重大な骨粗鬆症の原因です。
日本では、大半の方が、「牛乳は骨を強くする」、「牛乳はカルシウムが豊富だから骨に良い」と信じています。
実際、厚生労働省や農林水産省、骨粗鬆症ガイドライン、骨粗鬆症関係の本のほとんどがそのように記載しています。

しかし、これは完全に誤りです。
実際は、「牛乳や乳製品をはじめとした動物性タンパク質は大腿骨近位部骨折の発症を高める」が真実です。
これは30年も前から世界で既に公表されている事実です。

この内容は非常に重要ですので、2023年10月下旬~11月上旬に発刊される書籍『骨粗鬆症の真実~7つの叡智®(タイトルはまだ仮名です)』に、事実関係や根拠をしっかり記載しておりますので、興味がある方はぜひご覧ください。

4. 運動不足

骨粗鬆症の原因の4つ目は、運動不足です。
骨は、Wolffの法則といって、負荷が加わることで強くなる性質があります。
そのため、日常的に骨に大きな力が加われば、その力に耐えられるように強く丈夫な骨になります。
反対に、日常的に骨に小さな力しか加わっていなければ、強くする必要がないため、弱い骨に変更されてしまいます。
つまり、運動が不足すると、骨に対する負荷が減ってしまうため、骨も脆くなってしまいます

ここで大切なことは、運動が大切なことについては、広く多くの方が認識していますが、「骨粗鬆症に対して、どのような運動が良いか」についての情報はほとんど発信されていないということです。
実際、骨粗鬆症ガイドラインに記載されている運動についての指針はわずか2ページしかありません。
骨粗鬆症関係の本にも、運動についてはあまり記載されていません。
さらに、上記のメディアでは、軽度の骨密度上昇と転倒予防のみを目的とした「骨粗鬆症用」の運動しか記載されていません。

もっと広く多くの方に役立つ運動のメニューを啓蒙することが望まれます。
そのため、2023年10月下旬~11月上旬に発刊される書籍『骨粗鬆症の真実~7つの叡智®(タイトルはまだ仮名です)』で、WHOが推奨している運動だけでなく、心拍数を基準にした運動強度やゾーンごとの運動基準を詳しく解説しておりますので、興味がある方はぜひご覧ください。

5. 日光不足

骨粗鬆症の原因の5つ目は、日光不足です。
「ビタミンDが不足しているから、薬やサプリで補う必要がある」という話をよく聞くと思います。
「日本人はビタミンDが不足している」ということについては、その通りです。
医療でビタミンD(正確には貯蔵型ビタミンDである25(OH)D)の量を保険診療で測定することができ、エメラルド整形外科疼痛クリニックでも骨粗鬆症の治療を開始する際には、最近では必ず測定しています。
そしてほぼ全ての患者様がビタミンD不足の診断となっています。
ですから、「日本人はビタミンDが不足している」ことは事実です。

しかし、大切なことは、ここからです。
なぜ、ビタミンDが不足してしまうのでしょうか?

実は、人間はビタミンDを体内で産生することができます。
具体的には、日光に含まれているUV-Bという紫外線が皮膚にあたることで、ビタミンDの前躯体であるプロビタミンD3がプレビタミンD3になります。
これが体温などでビタミンD3となり、肝臓で代謝されて貯蔵型ビタミンDである25(OH)Dとなり、さらに腎臓で代謝されて活性型ビタミンDである1, 25(OH)2Dとなります。
そしてさらに、人間はビタミンDの80%以上を皮膚で作り、残りの20%以下を食事やサプリメントから摂取しているといわれています。
また、ビタミンDは日光を浴びるだけで100%を補うことができるという報告もあります。

これらのことからも、ビタミンD不足の一番の要因は、「日光不足」であることは理の当然ですが、骨粗鬆症ガイドラインや骨粗鬆症関連の本には、全くと言っていいほどこのことについては記載されず、「ビタミンDを多く含む魚類やキノコ類を多く摂取し足りない分はサプリメントで補いましょう」の一点張りです。
80%以上である日光を無視し、20%以下の要素にしか焦点をあてないことは、適切な判断でないことは、十分ご理解いただけると思いますが、これが現実です。

ビタミンD不足に対する正しい情報や対策について広く知っていただくために、2023年10月下旬~11月上旬に発刊される書籍『骨粗鬆症の真実~7つの叡智®(タイトルはまだ仮名です)』で、詳しく解説しておりますので、興味がある方はぜひご覧ください。


エメラルド整形外科疼痛クリニック

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書籍『骨粗鬆症治療の真実と7つの叡智®~超健康と長寿の秘訣~』

書籍『骨粗鬆症真実と7つの叡智®~超健康と長寿の秘訣~』が、『ホームドクター』や『HO(ほ)』で有名なぶらんとマガジン社から2023年11月24日に発売されます。
内容としては、
・骨粗鬆症を治療する理由
・骨粗鬆症の最新治療の内容
・骨粗鬆症の本当の原因:牛乳や動物性タンパク質の取りすぎ、日光浴不足
・カルシウム神話の誤り:カルシウムを多く摂取しても骨折する
・骨粗鬆症のに対する適切な食事
・骨粗鬆症に対する適切な運動
・健康になるための心拍数などを基準にした運動基準
などについて記載していますので、骨粗鬆症の方にも、骨粗鬆症でない方にも大いに参考になる書籍と自負しています。