痛みに困ってペインクリニックを受診⇒これって正解?

痛みに困ってペインクリニックを受診⇒正解です

ペインクリニックは、一言でいうと部位や診療科に関係なく、全身の痛みを治療する診療科です。
そのため、全身のどこかに痛みがあるのであれば、ペインクリニックを受診することは正解と言えます。

正解の理由①:幅広い領域の知識・治療経験がある

前述のようにペインクリニックは全身の痛みの治療ができます。
そのため、1つの診療科ではなく、多くの診療科の痛みの治療を行うため、痛みに対し幅広い領域の知識や経験があります

これは、かなりの長所です。
例えば、脳神経外科の患者さんに有効であった治療を、整形外科の患者さんに行ってみるということができるようになります。

現在の医療のシステムでは1つの診療科はほかの診療科の知識・経験を得ることは困難ですので、とある診療科で魅力的な治療を実践しているとしても、そのことを知り、治療に応用することは難しいことに対し、ペインクリニック医であれば多くの診療科の叡智を横断的に知ることができます

正解の理由②:危険性の高い薬剤を使用することができる

痛みの治療の際には、薬剤の特質や使用量によっては、意識が消失したり、痙攣が生じたり、呼吸に障害が出ることがあります。
ペインクリニック医は多くの場合、麻酔科医であり全身麻酔のプロですので、上記のような状態となっても安心して対応することができます。

ある程度危険性のある薬剤でも使用可能、これは相当大きな長所です。

正解の理由③:神経ブロックに長けている

痛みの治療法の1つに、神経ブロックがあります。神経ブロックは、局所麻酔薬などを神経の近くに注射し、一時的に神経を麻痺させることにより痛みを緩和したり、改善する治療法のことです。

最も有名な神経ブロックが、星状神経節ブロックです。星状神経節ブロックは頚部にある星状神経節という交感神経の周囲に麻酔薬を注入する治療法で、上肢の痛みに限らず、幅広い治療効果があります。

正解の理由④:脊髄刺激療法が可能

脊髄刺激療法(spinal cord stimulation: SCS)とは、刺激電極を脊椎の硬膜外腔という部分に留置し、体内に埋没された刺激発生装置から刺激を行うことにより、痛みを緩和する治療法のことです。
設置には手術室を使用し、局所麻酔を使用下で、施設や手術者により異なりますが2~3時間を要する手術となります。

脊髄刺激療法はペインクリニック医でなければ施行してはいけないという規則はありませんが、設置場所や刺激電極の設定が非常に重要となり、豊富な知識・経験などが求められます。
そのため、脊髄刺激療法について知識・経験が豊富な医療機関あるいは医師の元で治療を行うことを強くお勧めします。

また、このように侵襲のある治療であることに加え、高額な治療法でもあるため、脊髄刺激療法を行うかどうかについては精緻な判断と、医療者としてのモラルが大切になってくることも、お伝えさせていただきます。

まとめ

痛みに困ってペインクリニックを受診⇒これって正解?
・痛みに困ってペインクリニックを受診⇒正解です
・幅広い領域の知識・治療経験がある
・やや危険性の高い薬剤を使用することができる
・神経ブロックに長けている
・脊髄刺激療法が可能


エメラルド整形外科疼痛クリニック

札幌市北区麻生に位置し、多彩な独自の治療法で痛みを治療する整形外科クリニック
初めて受診される方へ
診療時間・受付時間
外来の混雑状況
新患予約・電話予約