🟢札幌で変形性膝関節症の漢方治療をお考えの方へ|整形外科専門医が解説する6つの漢方薬
札幌市北区で変形性膝関節症の漢方治療をお考えの方へ
エメラルド整形外科疼痛クリニックは、札幌市北区麻生にある、膝の痛みをはじめとする運動器疾患の診断・治療に取り組む整形外科クリニックです。
クリニックでは、整形外科専門医が変形性膝関節症による膝の痛みや腫れ、歩行時痛などを評価し、西洋医学的な診断・治療を基本としながら、患者さんの症状や全身状態に応じて漢方薬を組み合わせた治療も行っています。
変形性膝関節症は、関節軟骨や軟骨下骨、滑膜などの変化が関係する疾患であり、歩行時や階段の昇降時の痛み、膝の腫れ、可動域の制限などがみられます。
治療では、運動療法や薬物療法などを基本とし、必要に応じて漢方薬を選択肢の一つとして検討します。
このページでは、当院で変形性膝関節症に対して使用することがある治打撲一方、麻杏薏甘湯、薏苡仁湯、八味丸、二朮湯、防己黄耆湯の6つの漢方薬について、それぞれの特徴や選び方を整形外科専門医の立場から解説します。
変形性膝関節症には漢方薬が良く効きます
「膝が痛い」という方はかなり多くおられます。
ある程度の年齢以上の方であれば、その膝の痛みは変形性膝関節症が原因です。
そして、変形性膝関節症には漢方薬が良く効きます。
このような話をすると、「変形性膝関節症に効く漢方薬なら知っているよ、防已黄耆湯でしょ!」という返答がよくきます。
しかし、残念ながら、「防已黄耆湯」は実はあまり膝の痛みに効きません。
後述しますが、エメラルド式革新的漢方薬選択法Ver.2による解析の結果でも、防己黄耆湯は第6位です。
(出典:益子竜弥. 古典的漢方医学概念に依らない漢方薬の運用2:エメラルド式革新的漢方薬選択法Ver.2 関節外科、44巻、p272-280、2025)
変形性膝関節症にはもっと効く漢方薬があります!
膝の痛みの一般的な治療法
膝の痛みの最も大きな原因は「加齢」ですのでが、膝の痛みで病院に行っても、「年齢の影響だから仕方ない」と言われ、痛み止めや膝関節内注射だけの治療を受けている方は相当多いことと思います。
もちろん、痛み止めや関節内注射が良くないといっているのではありません。
しかし、痛み止めの非ステロイド性抗炎症薬には、程度の差はありますが、腎臓、心臓、胃腸を悪くする副作用があります。
膝関節内注射も、体の外から薬物を注入するため、細菌などのバイ菌が関節の中に入ってしまい、化膿性膝関節炎となり大変な治療をしなければならない危険と背中合わせです。
リハビリテーションは安全性の高い治療法
リハビリテーションは、このような副作用がない安全性の高い治療法です。
エメラルド整形外科疼痛クリニックでは、1人の患者さんに対し1人の理学療法士が責任をもって施術を行う担当制を採用しており、1日に2単位40分と比較的長い時間で膝の痛みの患者さんにリハビリテーションを行い、高い治療効果が出ています。
「通院する時間がない」方には漢方薬がおすすめです
しかし、「リハビリは良いと思うけど、通院する時間があまりとれない」という方も多いことでしょう。そのような方には、漢方薬をおすすめします。
変形性膝関節症の治療に漢方薬をすすめる理由
変形性膝関節症の治療に漢方薬を勧める理由は、「変形性膝関節症に漢方薬がよく効くから」です。
整形外科専門医である院長が開発したエメラルド式革新的漢方薬選択法Ver.2の結果から、変形性膝関節症に対する6種類の漢方薬による治療の有効率は88.9%と非常に良好な治療成績であることが報告されています。
(出典:益子竜弥. 古典的漢方医学概念に依らない漢方薬の運用2:エメラルド式革新的漢方薬選択法Ver.2 関節外科、44巻、p272-280、2025)
また、6種類の漢方薬は、
・「かなりの虚証」から「かなりの実証」まで対応可能
・表証、裏証、寒証、気虚、水毒、瘀血と6つの証に対応可能
と、多種多様な病態に対応可能な多様性のある漢方薬であることが特徴です。
なお、「よく知られている漢方薬は実はあまり効かない」のですが、これは後述しますが防己黄耆湯のことです。
膝の痛みにおすすめの6つの漢方薬
最もおすすめなの漢方薬は、治打撲一方
変形性膝関節症に最もおすすめする漢方薬は、治打撲一方です。
有効率は64.4%とかなり高いです。
(出典:益子竜弥. 古典的漢方医学概念に依らない漢方薬の運用2:エメラルド式革新的漢方薬選択法Ver.2 関節外科、44巻、p272-280、2025)
治打撲一方は、文字通り「打撲を治療するための方剤」で、ケガ・打撲に良く効きます。
変形性膝関節症も、言ってしまうと「関節」のケガ・打撲なので、治打撲一方が効きます。
治打撲一方は、「虚証」から「実証」まで使用することができるため、「かなりの虚証」でなければ使用可能です。
このように治打撲一方は多くの方に使用可能なため、最もおすすめです。
ですが、治打撲一方には大黄という生薬が入っているため、下痢をすることがあります。
治打撲一方を内服して下痢をする場合には、飲む回数を1日1~2回に減らしたり、別の漢方薬に変更することが望ましいです。
2番目におすすめの漢方薬は、麻杏薏甘湯
変形性膝関節症に2番目におすすめする漢方薬は、麻杏薏甘湯です。
有効率は55.6%と十分に高い値です。
(出典:益子竜弥. 古典的漢方医学概念に依らない漢方薬の運用2:エメラルド式革新的漢方薬選択法Ver.2 関節外科、44巻、p272-280、2025)
麻杏薏甘湯は、関節リウマチ(東洋医学では風湿)に効くように、「関節」に効く漢方薬です。
そのため、変形性膝関節症などによる膝の痛みにも有効です。
麻杏薏甘湯は、マイルドな漢方薬のため、多くの方に使用することができますが、麻黄という生薬が入っているため、心疾患をお持ちの方は避けることが望ましいです。
3番目におすすめの漢方薬は、薏苡仁湯
変形性膝関節症に3番目におすすめする漢方薬は、薏苡仁湯です。
有効率は50.0%です。
(出典:益子竜弥. 古典的漢方医学概念に依らない漢方薬の運用2:エメラルド式革新的漢方薬選択法Ver.2 関節外科、44巻、p272-280、2025)
薏苡仁湯は、麻杏薏甘湯と同様に、関節リウマチ(東洋医学では風湿)などの「関節」の症状に効きます。
効果は麻杏薏甘湯よりやや強い印象ですが、効く確率は麻杏薏甘湯より少し劣ります。
さらに、薏苡仁湯はやや副作用が強い印象がありますので、先の治打撲一方、麻杏薏甘湯があまり有効でない場合に限定して使用するがよいでしょう。
4番目におすすめの漢方薬は、八味丸
変形性膝関節症に4番目におすすめする漢方薬は、八味丸です。
有効率は100%ですが、エメラルド式革新的漢方薬選択法Ver.2による優先順位の解析結果からは優先順位は4番目となっています。
(出典:益子竜弥. 古典的漢方医学概念に依らない漢方薬の運用2:エメラルド式革新的漢方薬選択法Ver.2 関節外科、44巻、p272-280、2025)
整形外科専門医による「腰痛」におすすめの4つ漢方薬による治療でご紹介したように、八味丸は「腎陽虚」という証に有効な漢方薬です。
「腎陽虚」とは東洋医学独自の概念で、「腎」は生命力、「虚」は不足しているということを意味しますので、「腎陽虚」は、「生命力が不足している状態」ということになります。
ですから、50代以上になり、ちょっと体力が落ちているな、という方の膝の痛みであれば八味丸が効く可能性があります。
やはり「ウチダの八味丸M」一択
同じく整形外科専門医による「腰痛」におすすめの4つ漢方薬による治療でご紹介したように、エメラルド整形外科疼痛クリニックがおすすめする八味丸は、クラシエ社が提供している「ウチダの八味丸M」のみです。
医療機関から処方される保険適応の漢方薬の多くはエキス剤です。
そして、エキス剤にすると生薬の揮発性の有効成分はなくなってしまうと言われています。
「~丸」という名前の漢方薬は、揮発性の有効成分も重要であったため、「煎じ薬」にせずにあえて丸薬としたと考えられます。
そのため、「~丸」である八味丸あるいは八味地黄丸は、丸薬であるときに最も効力を発揮すると想定されます。
「ウチダの八味丸M」は保険適応の八味地黄丸のなかでは、唯一の丸薬です。
院長の経験でも、効果がほかのエキス剤の八味地黄丸より明らかに優れているため、エメラルド整形外科疼痛クリニックで使用する八味地黄丸は、「ウチダの八味丸M」一択です。
5番目におすすめの漢方薬は、二朮湯
変形性膝関節症に5番目におすすめする漢方薬は、二朮湯です。
有効率は57.4%です。
(出典:益子竜弥. 古典的漢方医学概念に依らない漢方薬の運用2:エメラルド式革新的漢方薬選択法Ver.2 関節外科、44巻、p272-280、2025)
五十肩の万能薬である二朮湯は、その名前のとおり蒼朮と白朮という2つの「朮」という名前の生薬が入っています。
蒼朮も白朮も「水毒」に良く効く生薬ですので、「関節に水が溜まっている状態」である変形性膝関節症などの膝の痛みに有効です。
ただし、有効性としては前述の4つの漢方薬の方が勝りますので、これらが効果がない場合に試すことをおすすめします。
6番目におすすめの漢方薬は、防己黄耆湯
変形性膝関節症に6番目におすすめする漢方薬は、防己黄耆湯です。
有効率は100%ですが、エメラルド式革新的漢方薬選択法Ver.2による優先順位の解析結果からは優先順位は6番目となっています。
(出典:益子竜弥. 古典的漢方医学概念に依らない漢方薬の運用2:エメラルド式革新的漢方薬選択法Ver.2 関節外科、44巻、p272-280、2025)
防已黄耆湯は、前述のように、膝の痛みに効く漢方薬として知られており、また、漢方薬の教科書にも、そのように記載されています。
しかし、実際の臨床現場では、あまり効きません。
防己黄耆湯はストライクゾーンが狭い
防己黄耆湯の「証」は、虚証+寒証+気虚+水毒です。
この「証」に該当する方がどのような方かというと、色白(虚証)で寒がり(寒証)で水太り(水毒+気虚)の方です。
ですから、このような状態の方であれば防己黄耆湯は効きます。
変形性膝関節症の方にも、このような状態の方はもちろんおられますが、そうでない方がかなり多いことが現状です。
ですから、防己黄耆湯はあまり効かないこちうことになります。
野球に例えるのであれば、ストライクゾーンが狭いということになります。
ストライクゾーンが広い漢方薬がある
対して、治打撲一方や麻杏薏甘湯は、かなりストライクゾーンが広い、つまり、多くの方に効きやすい漢方薬です。
そして実際には治打撲一方や麻杏薏甘湯は良く効いています。
そのため、これらの漢方薬は優先順位が高くなっています。
アスリートの膝痛には、越婢加朮湯
なお、色黒な(実証)でアスリート(実証)で熱を持った(熱証)関節炎(水毒)の膝の痛みの場合には、越婢加朮湯が良く効きます。
まとめ
整形外科専門医による「膝の痛み」におすすめの6つの漢方薬による治療
①治打撲一方
②麻杏薏甘湯
③薏苡仁湯
④八味丸
⑤二朮湯
⑥防己黄耆湯
札幌市北区で変形性膝関節症・膝の痛みの診療をご希望の方へ
エメラルド整形外科疼痛クリニックでは、変形性膝関節症をはじめとする膝の痛みや腫れ、歩行時の痛みなどに対して、整形外科専門医による診察・治療を行っています。
膝の痛みには、変形性膝関節症のほか、半月板損傷、靱帯損傷、炎症性関節疾患など、さまざまな原因があります。
そのため、痛みの原因や病態を適切に診断することが重要です。
クリニックでは、診察所見に応じてレントゲン検査やMRI検査などを検討し、膝関節の状態を評価します。
そのうえで、薬物療法、運動器リハビリテーション、関節内注射などを患者さんの状態に応じて選択し、必要に応じて漢方薬を組み合わせた治療も行っています。
漢方薬については、治打撲一方、麻杏薏甘湯、薏苡仁湯、八味丸、二朮湯、防己黄耆湯などを治療の選択肢として検討することがあります。
ただし、漢方薬がすべての患者さんに有効とは限らず、変形した関節や損傷した関節軟骨を元に戻す効果が確立しているわけではありません。
患者さんの症状や全身状態、併用薬、副作用のリスクなどを考慮して使用します。
札幌市北区・麻生周辺で、変形性膝関節症による膝の痛み、階段の昇降時の痛み、歩行時痛などにお困りの方は、当院にご相談ください。
エメラルド整形外科疼痛クリニック
院長:益子竜弥整形外科専門医・医学博士
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監修
益子竜弥 医学博士・整形外科専門医 エメラルド整形外科疼痛クリニック 院長
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